
徳島県鳴門市北灘町。海を見下ろす丘の上に、季節の花々に囲まれた小さなカフェがあります。その名も「ガーデンカフェ花曜日」。
たどり着くまでの坂道は少し険しいけれど、その先には青い海と美しい庭、そして笑顔で訪れる人を迎えてくれるよしえさんが待っています。
この場所を15年かけて育て、カフェを始めたのは、なんと80歳のとき。
「今しかない」と一歩を踏み出したよしえさんは、訪れる人たちに「その気になれば、なんでもできるのよ!」と元気を届けています。
海を眺めながら味わうサンドイッチ

ガーデンカフェ花曜日へ向かう道は、なかなかの急勾配です。
「本当にこの先にカフェがあるのだろうか?」
そう思いながら坂道を上っていくと、やがて「ガーデンカフェ花曜日」の看板が見えてきました。
迎えてくれたのは、笑顔が素敵なよしえさん。
「お好きな部屋、どうぞ!」
そう言いながら、花園の中にある数軒の小屋を案内してくれます。
小屋の一つに入ると、目の前には北灘の海。先ほどまで坂道を上るのに苦労していたことも忘れてしまうような、穏やかな景色が広がっています。
私たちは、肉系のサンドイッチとたまごサンド、そしてホットコーヒーを注文しました。
たまごサンドはマスタードがしっかり効いているのに、どこか甘みのある味わい。肉系のサンドイッチもボリュームがあり、どちらも美味しくいただきました。
海を眺めながらゆっくりコーヒーを飲む時間は、日常から少し離れたような心地よさがあります。
「80歳からの挑戦なんです!」

食事をしながら庭を眺めていると、色とりどりの花が咲いています。
「綺麗なガーデンですね」と声をかけると、よしえさんから返ってきたのは、
「80歳からの挑戦なんです!」
という言葉でした。
話を聞くと、この庭には15年もの時間がかけられているそうです。
よしえさんは美容師として働きながら、毎朝早起きをして丘の上に通い、少しずつ庭をつくってきました。
そして15年間かけて育てたこの場所を前に、「今しかない」と思い、カフェを始めることを決めたのです。
80歳から始める、新しい挑戦。
その話を聞いていると、「何かを始めるのに年齢は関係ない」という言葉が、よしえさん自身の人生から生まれたものなのだと感じます。
花が人を呼び、人が人を呼ぶ

花曜日の魅力は、カフェだけではありません。
季節ごとに花が咲く庭を楽しみに訪れる人や、苗をもらいに来る人、そしてよしえさんに会うために訪れる人もいます。
さらに、月に一度のマルシェや古着などの販売コーナーもあり、カフェを超えて人が集まる場所になっています。
「みんなが色々提案してくださるんです」
そう話すよしえさん。
庭や小屋など、花曜日にはよしえさん自身が手をかけて作ったものもたくさんあります。
だからこそ、訪れる人にも伝えたい言葉があります。
「その気になれば、なんでもできるのよ!」
私も、その言葉をかけてもらった一人です。
丘の上で見つけたもの

80歳からカフェを始め、15年かけて庭を育てたよしえさん。
その姿を見ていると、地方創生というのは、大きな施設を作ったり、有名な観光地を開発したりすることだけではないのだと思います。
一人の人が「やってみよう」と動き出すこと。
そこに誰かが訪れ、会話が生まれ、また新しい人がやってくる。
そんな小さなつながりの積み重ねも、地域を元気にする大切な力なのではないでしょうか。
帰る頃には、最初に苦労した急な坂道さえ、少し愛おしく感じられました。
鳴門・北灘町の丘の上にあるガーデンカフェ花曜日。
ここで出会ったのは、美しい庭と海、美味しいサンドイッチだけではありません。
「いつからでも遅くない。やろうと思えばできる。」
そんなことを、80歳から新しい一歩を踏み出したよしえさん自身が教えてくれました。
花が咲き、人が集まり、そこからまた新しい物語が生まれる。
ガーデンカフェ花曜日は、訪れる人に癒やしを与えるだけでなく、人生の新しい一歩をそっと後押ししてくれる場所なのかもしれません。
ガーデンカフェ花曜日
住所:〒771-0376 徳島県鳴門市北灘町折野東地312−3
電話番号:088-682-0727
営業時間:毎日営業 9:00〜15:00
駐車場:有り



