もの・こと  |    2026.10.15

横浜開運水族館で『中華街の美ら海展2026』開催!ウミガメ博士に聞く、アオウミガメのひみつ|神奈川県横浜市

横浜中華街といえば、グルメや占いが魅力的な観光名所。ですが、この街には知る人ぞ知る「水族館」があります。その名は「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」。

そんな「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」では、夏恒例のイベント『中華街の美ら海展2026』が今年も開催されました。

期間中はアオウミガメや沖縄の県魚・タカサゴ(沖縄名:グルクン)がやってくるほか、8月7日には、ウミガメの専門家で、日本ウミガメ協議会理事を務める河津勲さんが来館し、来場者の質問に直接答えるイベントを開催。

今回は、特別展示『中華街の美ら海展2026』と、ウミガメ博士・河津勲さんが来館されたイベントの模様をレポートします!

「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」とは

「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」は、横浜中華街大通り沿いのビル「チャイナスクエア」3階にあります。

館内には88の水槽があり、約120種500点の魚や海の生き物を展示。占いと水族館が融合された日本初の体験型施設として、地元の方のみならず観光客の方にも親しまれています。

「開運うおみくじ」を引いて館内を回ったり、靴を脱いでくつろげる広々としたソファ席があったりと、本来の水族館とは一味違ったところが魅力です。

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今年もやってきた!『中華街の美ら海展2026』

「中華街の美ら海展」は、沖縄の海をテーマにした夏季限定の企画展。2024年から毎年開催されている人気のイベントです。3年目となる2026年は7月16日(木)から8月30日(日)まで開催されました。

今年の目玉は、和歌山県にある「串本海中公園」で昨年9月に生まれた、約1才のアオウミガメの期間限定展示。そして、沖縄県の県魚として親しまれているタカサゴ(沖縄名:グルクン)も展示されました。

さらに、慶良間諸島や八重山諸島などで撮影した海中映像を楽しめる「3D沖縄海中散歩」、沖縄県国頭村のサンゴ保全と連携した「サンゴの苗の里親プログラム」を実施。

「サンゴの苗の里親プログラム」は、参加者がサンゴの苗とセットになったプレートにメッセージを書き込みます。その苗は国頭村の海へ届けられ、実際に植えられるのだそう。

また、8月7日、8日には、ウミガメの専門家で、日本ウミガメ協議会理事も務める河津勲さんやサンゴ養殖に携わる森友秀さんが館内で来場者とトークをするなど、期間中はイベントが目白押し。

もともと「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」では沖縄の海に暮らす生き物を多く展示していますが、『中華街の美ら海展』では特別展示もあわせて、期間中は館内全体が“沖縄の海ムード”に染まります。

沖縄の県魚、グルクンを見る

まずは、今年のメインのひとつ、グルクンこと「タカサゴ」の水槽へ。円柱形の水槽のなかを美しく泳ぐ姿は、涼しげです。

沖縄では、食卓にも並ぶほど日常的に親しまれている魚だそう。

タカサゴは、ブルーのボディに黄色の線が入っているのが特徴です。水族館では大きな水槽で群れをつくっていることが多く、間近で観察できることは滅多にないのだとか。

また、料理として提供されているタカサゴは赤くなっています。タカサゴは息絶えると赤く変色するためだそう。

きれいな青みを帯びた体が、赤色に変わるのは不思議ですが、泳いでいる姿は涼しげで優雅です。

タカサゴをこの距離感で観察できる水族館は、めずらしいのではないでしょうか。

かわいい!アオウミガメを見る

今回のメインのひとつ、アオウミガメはショップ近くの水槽にいました。展示期間中は、飼育スタッフさんが生態や特徴をわかりやすく紹介する「タートルミニトーク」も開催。

約1才のウミガメを近くで見られること自体がめずらしいそうです。

体の大きさは15センチほど。ここから年数を経て30~40センチくらいになると、日本の近海でも見られるようになるそうです。

ウミガメは、移動距離が長く、1才くらいだとどこの海にいるのかはきちんと解明されていないとのことです。

水族館や動物園にいるカメは、上から見るところが多い印象でしたが、泳ぐ姿も見てほしいと、水槽での展示にしたそうです。

「海の先生」に直接質問できる2日間

『中華街の美ら海展2026』では、お子様向けに夏休みの自由研究を応援するイベントとして、8月7、8日に「海の先生」に直接質問できる2日間を開催しました。

8月7日は、ウミガメ博士であり日本ウミガメ協議会理事も務める河津勲さんが来館し、「ウミガメ博士に聞いてみよう!海のこと・ウミガメのこと」を開催。

8月8日は、沖縄県国頭村でサンゴ養殖に携わる森友秀さんが「海人(うみんちゅ)に聞いてみよう!海のこと・サンゴのこと」と題し、沖縄の海の現状やサンゴ養殖の取り組みを紹介するとのこと。

専門家の話を直接聞ける機会はなかなかありません。

せっかくなので、イベントが開催される日に行ってみました。

ウミガメ博士・河津勲さんに聞く、アオウミガメのひみつ

私が訪れたのは8月7日金曜日。この日は、「ウミガメ博士」として知られる河津勲さん(以下、河津さん)が「ウミガメ博士に聞いてみよう!海のこと・ウミガメのこと」が開催される日。

今ではウミガメの保全や研究の第一線で活躍する河津さんですが、研究に携わるようになったのは、意外にも水族館に就職してからのことだと言います。

配属先でイルカやウミガメの飼育を任されたのがきっかけだったそうです。担当になるまでは、ウミガメのことはほぼ知らないというところから研究をスタート。

その後、ウミガメの繁殖や行動についての研究を発表し、数々の賞を受賞しています。

そんな河津さんに、アオウミガメとその生態についてうかがいました。

「日本近海で見られるウミガメは、主にアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの3種類です。アオウミガメは日本の南で産卵し、ある程度大きくなるまでは外洋で生活します。今回のようなサイズは本来、ほとんど人の目に触れることがないんですよ」

確かにテレビなどで見たことがあるのは、生まれたてのウミガメが海に向かう姿や大きく成長し、浜に戻ってきて産卵する姿です。

外洋にいる間は、エサ場となる海藻が漂う「流れ藻」に出会えるかどうかが生死を分けるそう。

「流れ藻に出会えなければエサにありつけず、命を落としてしまう可能性が高い。だからこのサイズまで育つこと自体、かなり幸運なことなんです」

展示中のアオウミガメは水槽で元気に泳ぐ姿を見せていますが、外洋にいる時はエネルギーを無駄にしないよう、ほぼ動かないのだそうです。

また、繁殖生態も特殊で、夏の産卵に向けて前年秋から準備を始め、産卵時は2週間おきに4~6回、1回あたり約100個、合計500個以上もの卵を産むそう。

「体内受精をする動物のなかでは最も多産。しかも、いい相手に出会えず産卵の機会を逃すと、卵(卵黄)を体内に再吸収して翌年に備える。どんなものも無駄にせず、用意周到な生き物なんです」

河津さん自身も研究を通じて、ウミガメの体の構造や巧みな生存戦略に驚かされたそうです。

意外だったのは、アオウミガメの「今」の立ち位置。マイクロプラスチック等を食べてしまったり、漁業で釣り上げられてしまったりなど、ウミガメ全体は数を減らしているイメージがありますが、アオウミガメは近年数が急増していると言います。

「アオウミガメの個体数が増えたことについては、これまでのように保護するだけではなく、“保全”という視点で、私たちの暮らしとのバランスを考える段階に来ていると思います」と河津さん。

「まずは、アオウミガメがかわいいとか、サンゴ礁がきれいとか、そういうところからでいいので、海の生き物をきっかけに興味を持ってもらえたら。そこから自分で調べる、考えるきっかけになってほしいですね」

河津さんは、目をキラキラさせて真剣にそう語ってくださいました。

御朱印ならぬ、「魚朱印」もある!

河津さんにお話をうかがった後、ショップによってみました。

ショップには通常のグッズ以外に、『中華街の美ら海展2026』にちなんだカメのぬいぐるみなどもありました。

スタッフさんによると、最近のお土産のおすすめは横浜中華街らしい花文字をあしらった「魚朱印」とのことです。

定番以外に季節限定のものもあり、この夏の限定は展示されているアオウミガメにちなんで「亀」。来場記念に購入される方が多いそうです。

『中華街の美ら海展2026』の期間中、館内には沖縄の音楽が流れ、スタッフさんも沖縄らしい衣装「かりゆしウェア」を着用するなど、目だけでなく耳や雰囲気からも沖縄を感じられる演出がされていました。

まとめ

横浜中華街にある「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」で開催された『中華街の美ら海展2026』。アオウミガメやグルクンなどを観察し、ウミガメ博士・河津勲さんから研究の最前線のお話や環境問題まで聞ける学びの多いイベントでした。

「見て、かわいいと思ってもらうこと。そこから調べて考えてもらうことが、水族館の役割」という河津さんの言葉が印象的でした。

「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」では、来年以降も「中華街の美ら海展」を続けていきたいとのことです。

次回はどんな企画になるのか、楽しみです!

横浜中華街に来られた際は、「横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム」にぜひ立ち寄ってみてくださいね。

施設情報

横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム
住所:神奈川県横浜市中区山下町144番地チャイナスクエア3F
アクセス:東急東横線・みなとみらい線「元町・中華街駅」2番出口より徒歩約8分
JR 京浜東北線・根岸線「石川町駅」中華街口より徒歩約5分
営業時間:
月-金 10時-17時
土・日・祝 10時-18時(最終入館は閉館時刻の30分前)
定休日:無休
※メンテナンスやイベント等により臨時休館や営業時間の変更が発生する場合があります。
入館料:大人1,400円、中高生1,000円、小学生600円、小学生未満無料
ホームページ:https://fortune-aquarium.com/
Xアカウント:@fortuneaquarium
Instagram アカウント:@fortune_aquarium

 ※入館料や休館日、イベント等は変更となる場合がありますので、最新の情報は公式ホームページ、SNS等をご確認ください。

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この記事を書いた人

chillco

【神奈川県公認Medallライター】神奈川県横浜市在住。生まれも育ちも横浜。取材・インタビューを中心に活動するWebライター。旅・酒・食・音楽がテーマ。訪れた国は25か国を超える。お酒やグルメ、スイーツ、イベントなど地元・横浜の魅力を発信していきます!

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